Magentoはオープンソースのソフトウェアですが、MySQLやRedhat系のLinuxのように、無償版と有償版で展開されています。
有償版のオーナーであるAdobeは有償版のMagentoについて、「Magento Commerce』から「Adobe Commerce」という名称に変更しました。(Magento1.x系ではMagento Enterpriseと呼ばれていました。)
一方無償版のMagentoはMagento1.x系ではMagento Community、Magento2.x系ではMagento Open Source(Magentoオープンソース)という名称に変更されています。

「MagentoとAdobe Commerceの違いはなんですか?」というご質問をよく頂戴しますが、以上の通り同じものです。
いずれにしても世界で最も多機能で器用なEコマース販売におけるプラットフォームが実現されたものには違いなく、日本国内企業活用するケースにおいても、販売を拡大する能力において群を抜いていることに違いありません。

ただし、長く親しまれた【Magento】という名称の方が広く浸透しています。

無償版のMagento Open SourceではAdobe Commerceと呼称することはないため、無償版がMagento、有償版がAdobe Commerceと呼ばれるように徐々に変化していくかもしれません。

無償版と有償版には機能的な差や管理・サポート体制にも差があり、本記事で解説します。
またもともとwifiのみ提供されてきた機能が無償版にも降りてきたり、その反対もあります。
昨今ではGUIのCMS機能であるPage Builderや、複数の倉庫で在庫管理する機能が無償版に降りてきたケースなどは特に影響が大きかった事象です。
このため無償版でもかなりの規模における運用が可能である点も大きな特徴となっています。

なお各機能の詳細については、別途Magento 機能一覧のページにも記載しているので、併せてご覧ください。Excel版の資料ダウンロードも提供しています。

Magento Open Source(無償)とAdobe Commerce(有償)の比較

Magento Open Source(無償) Adobe Commerce(有償) 補足説明
ライセンス費用 無償 有償 Commerceのライセンス費用は年間2万ドル〜
ドメイン数や売上規模によって料金が異なる
サポート 開発コミュニティがサポート Magentoがサポート
別名 Magento Community Edition (CE) Magento Enterprise Edition (EE)
決済と配送機能 PaypalやAmazon Payなど決済サービスとのデータ連携がはじめから搭載されている。
モバイル端末への最適化
越境対応 多通貨・多言語・複数ウェブサイトに対応しており、日本国内外向けに対応が可能。
商品管理
App Market経由の機能拡張 Magento Marketplace経由でサードパーティ製のエクステンションプログラムを導入し機能を拡張することが可能。
簡易的な購入フロー リピート顧客が速やかに次回の購入手続きを可能にする機能。
検索機能 一部のみ Elasticsearchを用いた高品質で高速な検索機能がコンバージョン率上昇に貢献する。
BI機能 100種類を超えるレポート機能。
BtoB機能 一部のみ ロット割引や顧客グループの割引などはOpenSourceにも搭載。見積などの機能はCommerceのみに搭載。
詳細なマーケティングツール 一部のみ
コンテンツのステージングとプレビュー 静的ページの公開スケジュールやドラフト作成機能。
顧客へのロイヤルティツール ポイントやギフトなど。Open Sourceはサードパーティ製の導入が必要。
WYSIWYG Page Builder コンテンツエリアのみWYSIWIGに対応 ドラッグアンドドロップで画面レイアウトも作成可能にする機能。
視覚的なマーチャンダイジング より簡単に商品情報の編集や売れ筋商品の並び替えなどを可能にする。

Adobe Commerce Cloudの特徴

Adobe Commerce Cloudは、Adobe Commerceが動作するサーバ等の環境も含めてAdobeが提供するサービスです。機能的にはAdobe Commerceの機能がすべて包括されており、またサーバ等のインフラ面に関してのメンテナンスフリーとなり運用環境が向上するという特徴があります。

特徴 補足説明
費用: 月額数十万円〜 ドメインの数や売上、アクセス数など様々な予測値に基づいて費用算出されます。
ProとStarterプランについて Proはステージング環境や開発環境が充実しており、またフロントエンドのサーバの冗長性が確保されているため、より堅牢で高負荷に耐えうるプランとなっています。
Magentoに最適化されたインフラ環境 アプリケーションやデータベース、キャッシュ、セキュリティ等すべてMagentoに最適化された環境となっています。
グローバルなデプロイ 販売するロケーションごとに環境構築する地域を選べます。(AWS上で動作しているため、AWSのリージョンが選べます)
99.99%以上のSLA クラウドプラットフォームに関してのSLAは99.99%以上。
CDN FastlyのCDNが同梱されます。
パフォーマンスモニター リアルタイムの性能監視。
WebアプリケーションファイアウォールとDDos対策 Fastlyの提供するWAFが同梱され、セキュリティに対する攻撃から防御します。
PCIコンプライアンス PCI DSS認証を取得しており、安全なクレジットカード決済の環境を提供します。
デプロイ環境 開発環境から結合テスト環境、ステージング環境、本番環境というそれぞれにの環境に対し、ボタン一つでデプロイする機能を備えています。
アップデートとテストの合理化 システム構成の柔軟な変更や、テスト、パッチ適用等を用意に事項可能。

当社Digital-Freeでは、無償版のMagento Open Sourceや有償版のAdobe Commerce、Adobe Commerce Cloudの対応実績があり、いずれのエディションにおいてもサポートをさせていただいております。

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