MagentoとShopifyのそれぞれの設計思想から見える得意不得意を比較してみます。
ここでは注文管理の観点で各プラットフォームを比較します。
サイト構築プラットフォームを選ぶ際の判断基準になれば幸いです。

Shopifyの注文管理の特徴

Shopifyの注文管理画面

1.集中管理と自動化

注文を効率的一元管理が可能で、在庫の自動追跡、注文確認の自動送信、送料の計算などを自動化します。これにより、手動のプロセスが減り、エラーの可能性が低減します。

2.在庫管理

在庫レベルを追跡し、商品が売り切れた場合に自動的に通知を送ります。また、異なる販売チャネルでの在庫も同期させることができます

3.注文の追跡と通知

注文が発送されると、顧客に追跡情報が提供され、注文の進捗が随時通知されます。これにより、顧客は注文がどの段階にあるかを把握でき、信頼性の向上に寄与します。

4.顧客データ管理

注文管理には顧客データの管理も含まれます。顧客の注文履歴、アカウント情報、連絡先などが一元管理され、マーケティングや顧客サービスの向上に役立ちます。

5.注文と支払い

Shopifyの支払い処理は、通常、注文が確定されたときに一括で行われます。つまり、フルフィルメント毎には支払い処理は行われません。注文が確定されると、システムは注文に含まれる製品やサービスの合計金額を請求し、支払いが処理されます。
支払い処理は注文単位で行われ、各注文に対して一度だけ請求が発生します。商品が異なる発送先に送られる場合でも、それぞれの発送先ごとに支払いが行われるわけではありません。注文が確定されると、その注文に含まれるすべての商品やサービスに対して一括請求が行われます。
Shopifyにおける支払い処理は以下の3つから選択が可能です。

チェックアウト時に自動確定

支払いは、販売時に確定、または別の決済方法が使用された場合は、決済サービス機関側が支払い処理を完了した時点で確定されます。デフォルトの設定では、チェックアウト時に支払いが自動で確定されます。このオプションを使用すると、注文を処理する時間を節約できるため、ほとんどのマーチャントが使用しています。

注文のフルフィルメント時に自動確定

チェックアウト時に支払い状況が [オーソ済み] になり、注文全体が支払いのオーソリ期限前にフルフィルメントされた時点で自動的に確定されます。オーソリ期間が切れる前に、または早い段階で、支払いを確定する必要がある場合、支払いを手動で確定することができます。

手動

注文管理
お客様の中には、注文の支払いにクレジットカードを使用したくないという方もいます。手動の決済方法を設定しておくと、そのようなお客様もオンラインで注文できます。お客様が手動の決済方法を利用する場合は、支払いの受け取りについて、お客様にとって最適な方法を設定できます。お客様に請求書を送信できます。支払いを受け取った後は、手動で注文を承認します。
一般的な手動の決済方法には、代金引換 (COD)、郵便為替、銀行送金があります。カナダにあなたのストアがあり、お客様が同国に居住している場合、メール送金を決済方法に利用することができます。
手動の決済方法を承諾した注文は、注文ページでは未払いとしてマークされています。支払いを受け取った後は注文詳細ページで該当する注文を支払い済としてマークし、オンライン決済を行った場合と同じように注文を完了してください。
Shopifyでは請求書の発行を発送毎に行うことは出来ず、注文に対して1回となります。
メモ:B2Bのチェックアウトでは手動の決済方法を利用できません。

Magento2の注文管理の特徴

Magento2の注文管理画面

1.柔軟な注文カートとチェックアウト

Magento 2は柔軟な注文カートとチェックアウトプロセスを提供し、顧客にスムーズな購買体験を提供します。カートの編集、割引の適用、送料の見積もりなどが可能です。

2.在庫管理

在庫レベルを追跡し、商品の在庫が減少すると通知を送るなど、リアルタイムな在庫管理をサポートします。複数の倉庫やロケーションの管理も可能です。

3.注文の追跡と通知

顧客が注文を完了すると、注文の進捗ステータスや配送追跡情報を提供し、自動通知を送信することができます。

4.顧客アカウントと注文履歴

顧客は自分のアカウントを作成し、注文履歴を追跡できます。これにより、リピーターの獲得やカスタマイズされたサービスの提供が可能です。

5.税務および請求書の管理

Magento 2は複雑な税務ルールに対応し、請求書を自動生成します。地域ごとの税率や法的要件に従った課税が可能です。これらの特徴により、Magento 2はオンラインストアの運営者が注文プロセスを効果的に管理し、顧客に優れた体験を提供できるようにサポートしています。

6.スケーラビリティ

Magentoはスケーラビリティにも優れています。一般的に、ビジネスが成長するにつれて、注文量も増加し、それに対応するためのシステムが必要になります。Magentoの注文管理システムは、ビジネス規模に応じて柔軟にスケールアップすることができます。拡張機能やエクステンションを追加することで、更に多くの注文を効率よく処理する能力を持っています。これにより、新市場進出やビジネスモデルの変化など、ビジネスが拡大しても、スムーズに運営を続けられます。

7.カスタム決済モジュール

Magento2はカスタム決済モジュールの作成が可能で、ビジネスの特定の要件に合わせて支払い処理をカスタマイズできます。

8.注文と支払

Magento2も支払い処理は、通常、注文が確定されたときに一括で行われます。注文が確定されると、システムは注文に含まれる製品やサービスの合計金額を請求し、支払いが処理されます。
しかし、Magento2とShopifyの大きな違いは請求書払いの場合です。
Shopfiyでは請求書の発行は注文に対して1回のみですが、Magento2では発送毎に請求書の発行を行う事が可能です。
以下の画像は1回の注文で2つの商品を購入していますが、最初の商品のみ請求書の発行を行った状態です
注文管理での請求書発行

■ Magentoの注文管理システムについては以下のページで詳しく記載しているので併せてご覧ください。 → Magentoの注文管理システム 特徴、メリット、デメリットを解説!

■ このほかに、MagentoとShopifyの全体的な比較記事もございますので併せてご覧ください。 → Magento と Shopify ECサイト構築プラットフォームを徹底比較

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