Magentoの料金とメリット・デメリットを解説

Magentoは、EC(e-commerce)プラットフォームであり、特にセキュリティ対策が強化され、多くのエクステンションが用意されています。また、性能も高く、多言語と多通貨に対応しているため、海外での販売(越境EC)もスムーズに行えます。

この記事では、Magentoの最新版における料金、特徴、メリット・デメリット、導入事例について詳しく解説します。

Magentoの利用にかかる費用

有償と無償の選べるプラン

Magentoには、オープンソース版と有償版の2種類のプランが存在します。オープンソース版は無償で利用可能ですが、一定の技術的知識と構築・運用に関する時間が必要です。有償版(Adobe Commerce、Adobe Commerce Cloud)はより高機能で、サポートやセキュリティ面でも優れていますが、月額料金がかかるうえ、その構築やカスタマイズは無償版より時間がかかります。有償版は大規模な企業や高度なカスタマイズが必要な場合に特におすすめで、Adobe Commerce Cloudでは、サーバ等のインフラもAdobeが提供するため、運用が楽になるという特徴があります。 

どちらのプランを選ぶかは、ビジネスの規模やニーズによります。

料金の目安

一般的に、無償版は初期費用が低い(場合によっては無料)ですが、サイト構築やカスタマイズにかなりの知識が必要です。有償版は、サイト構築やカスタマイズには無償版以上の時間と費用が必要で、価格は流通取引総額や平均注文額から算出され設定されますが、年間2万ドル以上と言われています。どちらにおいても、ECサイトの構築を委託した場合は、初期費用で300万円以上かかります。

当社Digital-Freeでは、無償版(Magento Open Source)のサイト構築や、有償版(Adobe Commerce、Adobe Commerce Cloud)のお見積もりなど承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

補助金や助成金の活用方法

現在、IT導入補助金という制度が提供されており、ITツールの導入に対して、最大で350万円の補助を受けることができます。この制度は、IT導入支援事業者を通してIT導入を行うことで利用できます。また、IT導入補助金のほか、ものづくり補助金、事業再構築補助金も使えるケースがあります。

Magentoの特徴とメリット

Magentoの特徴とメリット

高度なカスタマイズ性

Magentoはオープンソースプラットフォームであり、そのソースコードが公開されているため、高度なカスタマイズが可能です。特定の業界やビジネスモデルに特化した機能を追加することができ、また独自のデザインやUIを導入することも容易です。これにより、企業は独自のブランドイメージや顧客体験を構築することができます。

複数言語・通貨に対応

Magentoは多言語と多通貨に対応しています。これにより、国際的な取引が非常に容易になります。設定画面から簡単に言語や通貨を追加・変更することができ、海外市場に進出する際の障壁を低減します。

特に多通貨環境においてMagentoには特徴的な点があり、通常のECプラットフォームでは、商品価格を設定するための通貨や、決済で最終的に使用される通貨は1つです。一方Magentoでは、1つのMagento環境で複数のECサイトを運用(複数ウェブサイト機能)でき、ECサイトごとに使用する通貨を割り当てできます。
この特徴を用いると、多国籍企業などで各国現地通貨での取引を行いたいケースに対応ができます。
この機能がない他のプラットフォームでは、各国ごとにECサイトを別々に立ち上げるしか方法がありません。大きなMagento採用メリットの代表例です。

BtoBとBtoCでの利用

MagentoはBtoBおよびBtoCの両方で幅広く利用されています。それぞれのビジネスモデルにおけるMagentoの強みをご紹介します.

  • BtoC向け: 消費者向けのECサイトでは、ユーザー体験やデザイン、短期間での高い売上が期待されます。Magentoは日本向けの日本円のサイトとしても強いですが、複数の言語や通貨に対応しているため、国際的な販売にも強いです。
  • BtoB向け: 一方で、BtoBビジネスではカスタム価格設定や長期的なリレーションシップが重要です。Magentoは高度なカスタマイズが可能なので、独自のビジネスロジックや複雑な価格設定にも対応できます。見積りを追跡したり、購入承認ルールを定義する機能が提供されるほか、顧客ごとに異なる価格やカタログを見せる機能などにより、パーソナライズドされた提案が可能です。

Adobe Commerce の付加価値

Adobe CommerceはMagentoの有償版として提供され、Adobeのその他のマーケティング製品群との高度な連携が可能です。例えば、Adobe AnalyticsやAdobe Experience Managerといったツールと統合することで、より高度なデータ分析や顧客エクスペリエンスの最適化が行えます。

Magentoのデメリットと注意点

Magentoのデメリットと注意点

使用方法の理解が大変

Magentoは英語ベースで作られているため、詳細な使い方などを理解するのが大変な方もいるかもしれません。

また、Magentoの管理画面は多くの設定項目や機能が備わっているため、初心者には難易度が高いかもしれません。加えて、高度なカスタマイズやプラグインの導入には専門的な知識が必要です。

そのため、Magentoを効果的に運用するには、膨大な学習時間とリソースが必要とされます。

導入と運用の複雑さ

Magentoは機能が豊富で高度なカスタマイズが可能ですが、それによって導入や運用が複雑になってしまいます。

Magentoの導入には、サーバー環境の設定、データベースの構築、プラグインのインストールなど、多くの手続きが必要です。また、運用面でも、セキュリティ対策、バックアップ、データ管理などが継続的に必要とされます。これらの業務は専門的な知識を必要とするため、内部での運用が困難な場合は、外部の専門業者に委託することも多く、それに伴う費用も考慮する必要があります。

まとめ

まとめ

Magentoは高度なカスタマイズ性と多機能を持っていますが、それが逆に導入と運用を複雑にする場合もあります。小規模ビジネスであれば、他のシンプルなプラットフォームも選択肢に入ります。しかし、中〜大規模のECサイトを運営する場合や多言語、多通貨対応が必要な場合は、Magentoの採用が有力です。

Magento自体はオープンソースで無料のバージョンもありますが、多くの有用な機能やプラグインは有償です。月額プランや一定の設定費用が必要な場合もあります。予算に応じて、必要な機能だけを選んで導入することで、コストを最適化できます。

ご相談・お問い合わせ

    お問い合わせはお電話か、以下のフォームよりお願い致します。

    お電話でのお問合せ先
    東京渋谷オフィス: 03-6869-7417
    名古屋本社: 052-880-0011

    お問合せフォーム

    ご入力いただいたすべての情報は当社のプライバシーポリシーに従い、厳重にお取り扱い致します。

    ご送信いただいた内容はSSLの技術によって暗号化され、秘匿性が保たれています。