昨今注目されているWeb3,メタバース,NFTといった技術はすべてブロックチェーンが基本となります。
これらの技術やプラットフォームの中で商取引を行う場合の決済手段は言うまでもなくブロックチェーンによって支えられた暗号資産(仮想通貨)が利用されます。
とりわけイーサリアム(ティッカーシンボル: ETH)は、スマートコントラクトという、取引(トランザクション)当事者間の契約を自動化する仕組みを備えており、OpenSea上でのNFT売買取引の決済通貨としても利用されています。
またイーサリアムのブロックチェーン上ではなく、取引の結果のみを記録するレイヤー2の技術により、イーサリアム以外のさまざまな暗号資産を結果的にイーサリアムのブロックチェーン上に記録することが可能です。

イーサリアムブロックチェーンはじめ、PolygonネットワークやBSCネットワークなど、さまざまなブロックチェーン上の暗号資産の保管状況を可視化し、GUIでの操作を可能にしたたソフトウェアウォレットとして有名なMetamask(メタマスク)をMagentoに接続し、暗号資産で商取引を行う環境を確立しました。
現在はイーサリアムのみ対応しています。

2000年代はガラケー+i-mode, ADSLという時代から、2010年代にはスマートフォン+SNS, 光回線、そして2020年代は徐々にWeb3やメタバース+5Gへと移行していくことが決まっています。
2020年代後半のEコマース上の取引通貨として暗号資産が用いられていくことは、Web3やメタバースというDapps運営上必然的なものであり、MagentoでMetamaskを通じてイーサリアムで買い物をするという流れは、その最も基本的な動作を実現したものです。

新しい用語や聞いたことはあるけど今一つ理解が追いつかないような単語も飛び交っていると思うので、ここで改めて各用語・単語について説明します。
なお説明文章の作成には昨今話題沸騰中のChatGPTを一部利用しています。
ブロックチェーンとは
ブロックチェーンは、分散型台帳技術の一種であり、複数のノード(ネットワーク上のコンピュータ)によって管理される分散型のデータベースです。ブロックチェーンには、取引履歴やデータなどの情報がブロックと呼ばれる小さなデータ単位に分けられ、それらのブロックが連結されて一つの鎖状のデータ構造を形成します。

ブロックチェーンの最も重要な特徴は、分散型であることです。つまり、情報は中央集権的なサーバーではなく、複数のノードに分散して保管されるため、情報が改ざんされることが困難になります。また、ブロックチェーンでは、情報が一度記録されると、その情報を書き換えたり削除したりすることができないため、取引の信頼性や透明性を高めることができます。

ブロックチェーンは、ビットコインなどの仮想通貨やトークンの取引に利用されることが最も有名ですが、実際には様々な分野で利用されることが期待されています。例えば、投票や証明書の発行、金融取引、不動産登記、IoTデータ管理など、中央集権的なシステムが不適切な場面において、ブロックチェーン技術が有用であることが期待されています。

イーサリアムとは
イーサリアム(Ethereum)は、ブロックチェーン上でスマートコントラクトや分散型アプリケーション(DApps)を実行するためのプラットフォームです。ビットコインのような単なる仮想通貨ではなく、分散型アプリケーションの実行に特化したブロックチェーン技術です。

イーサリアムは、ブロックチェーン上で実行される「スマートコントラクト」というプログラムをサポートしています。スマートコントラクトは、契約に必要な条件や制約を自動的に処理することができ、信頼性が高く、信用に基づくシステムを置き換えることができます。

イーサリアムは、独自のトークンである「イーサリアム(ETH)」を発行し、イーサリアムネットワーク上での取引に使用されます。ETHは、スマートコントラクトの実行料金やトランザクションの手数料に使用されます。

イーサリアムは、オープンソースのプロジェクトであり、誰でも自由に利用することができます。そのため、多くの開発者がイーサリアム上でDAppsを開発し、イーサリアムエコシステムを拡大しています。また、イーサリアムは、ブロックチェーン技術の普及に貢献しており、分散型アプリケーションがより広く普及する可能性を秘めています。
— ここからは、本記事執筆者による補足 —

ビットコイン(BTC)
暗号資産(旧称仮想通貨)の始祖的存在であり、金のような資産価値の王様的存在。
イーサリアム(ETH)
暗号資産を実用化した主役的存在。あまりに人気が出過ぎたためにガス代と呼ばれる取引手数料の高騰や、取引量を捌ききれていない課題があり、今後のアップデートで徐々に改善されていく。
その他の通貨
ビットコインやイーサリアムの欠点を補うためにさまざまな通貨が登場し、その数1万数千点にも登る。暗号資産最大の取引所が運営するバイナンスが運営するBNBもはっきりとイーサリアムの課題を補う存在として認めている。イーサリアムが大きなアップデートを繰り返し2.0へと完全移行が果たされると、取引手数料や取引速度におけるその他の優位性がなくなるため、より際立った機能や用途が要求されていくものになる。
Metamask(メタマスク)とは
Metamaskは、Ethereumベースの分散型アプリケーション(DApps)にアクセスし、Ethereumネットワーク上でトランザクションを送受信するためのウェブ3.0ウォレットです。Metamaskは、Google Chrome、Firefox、Braveなどのブラウザの拡張機能として提供されており、ユーザーが直感的に操作できるように設計されています。

Metamaskを使用することで、Ethereumネットワーク上のDAppsにアクセスし、トランザクションを簡単に行うことができます。また、Metamaskは、複数のEthereumアドレスの管理や、ERC20トークンの表示、取引履歴の確認など、Ethereum関連のさまざまな機能を提供しています。

Metamaskのセキュリティは非常に高く、暗号化されたプライベートキーを保存するため、安全な方法でアカウントにアクセスできます。また、Metamaskは、セキュリティに関するリスクや注意点をユーザーに明示することで、ユーザーが安全に取引を行えるようにサポートしています。

Metamaskは、EthereumベースのDAppsを利用するための最も一般的なウォレットの1つであり、Ethereumエコシステムを拡大する上で重要な役割を果たしています。

分散型アプリケーション(DApps)とは
ブロックチェーン技術を活用して、中央集権的なサーバーやシステムに依存せずに動作するアプリケーションのことを指します。Dappsは、スマートコントラクトを通じて実行され、ブロックチェーン上のデータや資産を扱うことができます。

Dappsは、通常の中央集権的なアプリケーションと比較して、よりセキュアで透明性が高く、ユーザーによる制御が強くなっています。これは、Dappsがブロックチェーン技術によって、分散型のネットワーク上で動作するため、ユーザーが自分自身のデータや資産を完全に管理することができるためです。また、Dappsは、中央集権的なアプリケーションよりもより耐久性が高く、シングルポイントの障害が起こってもシステム全体が停止することがないため、より信頼性が高いとされています。

Dappsは、Ethereumなどのブロックチェーンプラットフォーム上で開発されることが一般的であり、Ethereum上で動作するDappsは、Ethereum Virtual Machine(EVM)と呼ばれる環境でスマートコントラクトが実行されます。現在、Dappsは、分散型金融(DeFi)やゲーム、OpenSeaなどのマーケットプレイス、Sandboxなどのメタバースプラットフォームなど、多くの分野で利用されており、将来的には、中央集権的なアプリケーションに代わって、より多くの場面で利用されることが期待されています。

Magento上でイーサリアムで買い物をする流れ

以下の画面では商品の通貨単位がイーサリアムであることを表すETHとなっています。
0.01924ETHは約4,470円です。

価格がETHで表示されている

価格がETHで表示されている

決済方法の選択肢に「Ether Payment」が表示され、商品価格や配送料金もETHです。

支払い選択肢がETHで表示

支払い選択肢がETHで表示

支払い手続きの際、ブラウザにインストールした拡張機能のMetamaskが呼び出され、イーサリアムでの支払いが可能になります。
画面例では支払いに必要なイーサリアムの保有量が商品価格と支払い手数料のいずれも足りないことを意味するメッセージが表示されていますが、右下の「確認」ボタンを押すと、支払いが完了され、販売者のイーサリアムウォレットに対価となるイーサリアムが送金されます。

Metamaskが呼び出され支払いを実行する画面

Metamaskが呼び出され支払いを実行する画面

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