
Magento(Adobe Commerce)は、大規模ECサイト採用No1、複雑な要求への対応力、売上と運営効率最大化を実現するECプラットフォームです。
元はeBay傘下でPaypalと共に育った後、2018年5月にAdobe社に買収され、長い間Eコマースを支えるプラットフォームとして圧倒的人気と世界シェアNo.1の座についており、Nike、エルメス、LG電子、ネスレ、AEON、モノタロウなど国内外の名だたる大規模ECサイトを支えています。
Magentoとは?

開発フレームワーク
Magento1.xまでは開発フレームワークとしてZendframeworkを中心に実装されていましたが、Magento2.xからは独自フレームワークによって実装されている比重が高くなっています。
Magentoが選ばれる理由
Magentoの特徴は、1つのプラットフォームで複数のeコマース店舗の運営が可能であることがまず挙げられます。このほかにも、数百万点、数千万点にも及ぶ大量の商品データ(SKU)の登録にも速度劣化しないアーキテクチャ、PHPベースのオープンソース採用による拡張性を実現しており、幅広くeコマースを支える土台となるサービスとなっています。
特定の事業の中で複数のブランドを持っており、各ブランドごとにECサイトを運営する必要がある場合や、ホールディングスという形態で、各事業別にECサイトを運営していきたい場合、特殊なECサイトを運営したいなどケースにおいてMagentoがベストな選択になることでしょう。
拡張性を活用し多機能なサイトを構築できる
Magentoは、サードパーティーベンダーが提供する数千以上のエクステンションやサービスを利用可能です。集客力UP、コンバージョン率(CVR)UPや業務効率化など、目的に応じて柔軟にカスタマイズすることが可能になっています。充実したAPIやCSVによるデータ連携の仕組みが用意されており、他システムとの連携も積極的に活用される前提となっています。
また、越境ECにおいても約60の言語(自社で翻訳すれば全ての言語に対応可能)、200カ国以上の通貨に対応しており、ビジネスの海外展開を支援します。加えて、グローバルレベルでの最新のWebマーケティング技術を駆使したECサイトを実現するための開発環境を整備しているのが魅力的です。
コスト削減にも効果がある
Magentoを導入することで、業務コストの削減も期待できます。配送部門へのオペレーションや受発注業務の自動化を実現できると共に、管理者が操作しやすい設計となっているため、管理コストの削減にも効果的です。
また、Magentoには、SEO対策を最適化するチューニングが施されています。公開する全てのWebコンテンツへのアクセス設定、サイトマップ、メタデータの作成など、シームレスな顧客体験をサポートし、効率よく集客の底上げを図る機能が搭載されています。SEO業務の自動化も可能であり、SEO改善にかける人的コストの削減も可能です。
セキュリティ対策を徹底している
オープンソースのソフトウェアは、セキュリティ面の脆弱性が懸念されます。Magentoは、
クレジットカードのセキュリティ認証規格であるPCS-DSSを取得しており、ユーザーが安全にクレジットカードを利用できる信頼性を担保しています。
また最新の攻撃に対する迅速なセキュリティパッチプログラムの提供や、WAF(ウェブアプリケーションファイアウォール)とのシームレスな連携が実現されています。また、専用のセキュリティ監査ツールもあり、指定した期間で自動巡回し、改ざんなどを検知した場合はアラートが飛ぶ仕組みも実現可能です。
Magentoを採用している企業はこちら
Magentoを利用する際に気をつけるべきこと
習得難易度が高い
MagentoはECプラットフォームの中で、最も多機能であるが故に、網羅的に機能を把握するのは簡単なことではありません。自社のビジネスモデルに沿ってMagentoを構築しつつ、より高機能なプラットフォームを実現するには、Magentoに精通した技術者や実績や経験が豊富な開発会社に依頼することをおすすめします。当社Digital-Freeでは、50を超えるMagentoによるECサイト構築及びコンサルティング対応実績があります。ご相談やお見積もり、各種提案のご依頼についてはお問合せフォームよりご連絡ください。
日本語の説明が少ない
Magentoは日本語に対応しているとはいえど、Magentoに関連するサイトの大半の情報は英語表記となっています。Magentoを利用し、サイトを構築・運用していくうえでは、英語での情報を読解していく力が必要です。また、無償版にはカスタマーサポートがないため、英語のコミュニティを利用しながら、問題解決していくことが求められます。
開発工数がかかる
また、サイト開発初心者の方にとって、Magentoを利用したECサイト構築は、初期の立ち上げから構築段階が複雑であるため、工数がかかってしまう傾向にあります。加えて、Magentoのオープンソース版を利用する場合は、Magentoの公式サポートを受けられず、開発コミュニティを利用しつつ、自前のセキュリティ対策が必要であるため、経験豊富な有識者が開発を担うことが必須といえるでしょう。
Magentoを活用したECサイトの構築はDigital-Freeにお任せ下さい。国内のBtoB、BtoC向けのECサイトに加え、越境ECにも対応。お客様のビジネスのオンライン化を実現いたします。また、ECサイトの構築後にビジネスを最大化する保守運用・コンサルティングのサポートも承っております。ECサイトのお悩みはお問合せフォームよりお気軽にご相談下さい!
Magentoを使ってできるECサイトのイメージ
以下のイメージはあくまで一例ですが、Magentoを用いたECサイトは他のプラットフォームに比べて拡張性に優れており、カスタマイズを施すことによってどんな機能でも追加することができます。

サイズ、色などのバリエーションのある商品

複数の商品をまとめて販売できるバンドル商品

決済画面

標準インストールした時のトップ画面

カート画面

カテゴリ商品一覧画面
Magentoの管理機能のご紹介
機能一覧について詳しくはこちら
Magentoの管理画面は、日本語対応しており、情報も整理された設計が特徴的です。Magentoは、1つの管理画面で複数の店舗を運営可能ですが、スコープ(WebSite、Store、View)を使いこなし操作することで、複数の店舗を効率よく管理できます。
管理画面:ダッシュボード

システム設定画面例:配送設定

配送設定においても、複数の配送方法の設定や、配送のルール設定、ラベル印刷や発送管理など複数のオプション機能が搭載されています。
配送設定の詳細な操作手順は以下よりご確認ください。
商品の編集も直感的に操作可能なUIで、簡単に操作を進められます。商品管理において、商品データ一括管理の手順を以下の記事で解説していますので、参考にしてみてください。
管理画面:商品編集画面

豊富な分析とレポートツール

Magentoには、オンラインで商品の売り上げを拡大するマーケティング分析やレポート作成機能が搭載されています。セールス、顧客、商品の3つのセグメントから、欲しい情報にすぐにアクセスできる仕組みを整えています。
分析やレポート機能の詳細は以下よりご確認ください。
多機能でカスタマイズも可能なため、初期段階では設定に時間がかかる場合があります。またMagentoでは、マーケティングの精度を高めるサポート機能も搭載されています。
在庫管理機能の詳細な操作手順は以下よりご確認ください。
高度な在庫管理

マイページ:注文一覧

Magentoを活用するうえでのポイント
FacebookやTwitterの「シェア」や「いいね!」をはじめとするソーシャルシェアボタンのクリックによる拡散を促進する導線設計を実現することが、集客効果を生む方法の一つです。具体的には、シェアやいいね!をしてくれたユーザーにポイントをプレゼントしたり、その際の購入で割引をしたりと、必ずシェア・いいね!をしたくなる動機を与えることが重要です。
世界では当たり前のようにこれが実現されているような状況であるにも関わらず、日本国内のサイトの大半はシェアボタンが設置されているだけという現状があります。シェアやいいね!をクリックすることで、ポイント付与や割引などの特典を与え、ユーザーの興味・関心を惹くことが重要です。Digital-FreeはこのようなレベルのECサイトをご提案します。ご興味がある方はお問合せフォームよりお気軽にご連絡ください!
Magentoの導入事例
ここからは、Magentoの導入事例について紹介します。Magentoを導入することでどのような変化があるのかを事例をご参考に、Magentoの導入をご検討してみてはいかがでしょうか。
当社における開発・構築支援事例
以下の例の他にも、50を超える開発・構築支援実績がございます。当社における開発・構築支援事例について詳しくはこちら

その他導入事例
モノタロウ
海外向けのECサイトを運営するモノタロウでは、Magentoを利用した越境ECシステム構築を実現しています。販売する商品数が約1,400万点あり、ビジネス拡大時にシステムが対応できないという課題や新たな開発を試みる際のコストが問題となっていました。そこで、Magentoのエクステンションを導入し、コードを書かない開発を実現し、開発の高速化に成功。また、ベスト・プラクティスや公式ドキュメントを活用することで、効率よくMagento開発を進めることにつながりました。社内の業務効率化にも有益なMagento。商品数の多いECサイト運営においては、大きなメリットが得られるでしょう。
無印良品
無印良品のアメリカストアでは、カート機能や決済機能などの管理者側の機能にMagentoが導入されています。toC向けのブランドサイトでは、表面のデザインやUIに高い柔軟性が求められる場合が多く、別のCMSと組み合わせながら、ECサイトの構築・運用を実現しています。
Magento2.3以降のバージョンであれば、Page Builderという画面操作でレイアウトが可能なツールも搭載されたことにより、今後サイトのデザインも含めて、Magentoで納得できるECサイトを構築を実現できる可能性があります。
ネスレ
コーヒーで馴染みのあるネスレの公式オンラインショップには、Magentoが導入されています。無印良品と同様に、サイトのフロントエンドには別のCMS(Drupal)が導入されていますが、カート機能や管理画面などのバックエンドにはMagentoが導入されています。日本のみならず、全世界のネスレストアにMagentoが採用されています。
HERMES
HERMESの公式サイトもMagentoを利用して構築されています。ブランディングを重視したUIを意識しつつ、カート機能や検索機能が緻密に作り込まれており、ユーザーが欲しい商品情報に最短でアクセスできるようなシンプルな導線設計となっています。
Paul Smith
Paul SmithのECサイトにも、Magentoが導入されています。手軽に利用できるEコマースを目指し、ユーザーのモバイル体験の向上を図っています。リストページ、リンクの最適化、分かりやすいメニューなどを実装しています。また拡張機能がシームレスに動作するようにチェックアウト機能も強化しています。
また、商品のカスタマイズ機能にも注力。自分のイニシャルやPaul Smithの手書きのモチーフを刻印することが可能です。
OMEGA
高級時計ブランドで有名な「Omega」のECサイトにもMagentoが導入されています。1本1本の時計のブランディングを忠実に表現したサイト設計を実現し、時計の購入に必要な情報を網羅しています。
商品詳細画面では、手首のサイズ別にプレビュー画面を表示でき、実際に時計を装着したイメージができるのもユーザーファーストな視点が伝わってくるサイトを印象付ける機能といえるでしょう。
Nike
NikeのECサイトもMagentoのプラットフォームを活かした設計となっています。特に商品画面において、スニーカーを自分好みにカスタマイズし、注文できる機能を搭載。3Dモデルで色彩を調整でき、スニーカー好きに最適な仕様となっています。柔軟な拡張性を兼ね備えるMagentoならではのUI設計といえるでしょう。