メタバースとは

メタバースは仮想のデジタル空間を意味しており、人々がその空間上の中でさまざまな活動を行うことができる場です。
これまでにもSecond Lifeにおいて仮想空間での社会活動を行うことができ、これもメタバースの一つです。
昨今ではゲームのフォートナイトのロビー画面でライブを行うなど、言わば、インターネット上でコミュニケーションをすることも含め、とにかく人がインターネット上に集えるものが概念的なメタバースの説明になります。

しかし2021年10月29日、FacebookがMetaに社名変更し、メタバースに注力していくことが発表されたことで一躍脚光を浴びます。
FacebookもSNSで人々が集い会話もできる空間にあることは間違いないのですが、Facebookが目指しているメタバースはただそれだけではなく、3次元のデジタル仮想空間にブロックチェーンを用いた経済活動や資産証明も含めたものを創造していくものだろうと考えて間違いありません。
特にブロックチェーン技術の発展と知名度の向上により、従来の中央集権的なデジタル通貨に依存せず、ブロックチェーンでセキュリティと価値が保証された暗号資産とメタバースが組み合わさったことで、いよいよ実用的なメタバース社会の構築が本格化しました。

このためこの時代から称するメタバースの意味としては、PCやスマートフォンのブラウザから覗き込む2Dの世界にとどまらず、VRゴーグルを装着した仮想的な立体空間に加え、ブロックチェーンの技術によって生み出された暗号資産による経済活動が可能であり、またNFTの技術によって、仮想空間上の資産の持ち主を安全に証明ができる場のことがメタバースとして認識されています。

今メタバース空間を先駆けて構築しているものはSandboxやDecentralandなどがあり、現段階ではその土地がNFTとして販売・取引されていたり、一部ゲームなどが空間上で遊べるなど、まだ本格的な社会活動を行う場には至っておりませんが、周辺の基礎技術の向上や、実用アイデアなどが次第に集まり、インターネット上の活動がPCからスマートフォンに移った2010年代のように、2020年代はメタバースへと移行していくことが確実になっています。

■さらにメタバースについてお知りになりたい場合は、こちらのサイト「メタバースをビジネスに活用 | メタバース相談室」も参考になると思います。

メタバース EC Magento

メタバース上での経済活動

現在のメタバースでの経済活動の実態としては、たとえばSandboxで言えばSand、Decentralandで言えばMANAという、各プラットフォームが発行する暗号資産を通じて、また同じく、各プラットフォームが運営するマーケットプレイス上でNFTの取引ができるにとどまっています。

しかし、本格的な社会活動を行う上では、日本でいえば楽天市場、世界レベルで見るとAmazonのように、まず少なくともNFTだけではなく、またデジタルデータだけではないさまざまな商取引が必要な環境が欠かせません。

メタバース上での建物の建設を業務委託する工務店がメタバース上にあったり、またその職人を雇うためのクラウドワークスのようなクラウドソーシングや、資金調達のためのクラウドファンディングなども必要になる可能性が高いと思います。

とりわけ買い物、すなわち商取引に着目すると、現実空間では到底実現のできなかった、Amazonでも実現できないような買い物の環境を構築することが可能です。

メタバース上での買い物

メタバース EC Magento

たとえばメタバース上で買い物をする場合、次のようなことが可能になります。

  • 1. 装着したVRゴーグルには、体型や趣味をスキャンしたデータをもとに、買い物したい人自身であったり、買ったものをプレゼントしたい人が映し出されます。
  • 2. たとえばジャケットを選ぶのであれば、百貨店には到底陳列できないような膨大ば商品データの中から、体型や趣味、既に持っている服とのデータからAIが計算し、候補の数着を選び出します。
  • 3. VRに移された自分、または送り先相手が試着し360度だけでなく、上から下から、斜めからというすべての方向から確認することだできます。
  • 4. 気に入ったらウォレットに入れている暗号資産で購入します。この時の暗号資産はマーケットプレイスに制約があるのであれば、そのプラットフォームが許可する通貨になりますが、制約がない場合は現在で言えばビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などの保有者が多い通貨のほか、USDTやUSDCなどUSドルに連動した法定通貨と同等価値のある通貨、今後であればデジタル法定通貨にあたる各国のCDBCなどが考えられます。
  • 5. その後実物の商品が届きますが、既にフィッティングやコーディネートも終わっているので、販売者側としても返品リスクが少なく、購入者としてもイメージ通りである可能性が限りなく高いにも関わらず、これらがすべて自宅でも出先でも、どこでも好きな時に好きな場所で可能になるわけです。
  • 6. 商品の配送には近隣地域でも現状では最短翌日となってしまいますが、同時にドローンの普及によって同日、そのうち数時間・数十分などと短縮されていくことも確実です。

このようにEコマースのビジネスはインターネットの普及と共に拡がり、スマートフォンでのアプリによる便利な購入手続きの実現を経て、2020年代はさらにその先へと進化していきます。

Magento(マジェント)でのメタバースEC

ここでようやくMagentoの話をします。
これまで説明してきたメタバース上のEコマース環境を実現するには、以下の要素が条件になります。

1. ヘッドレスアーキテクチャ

ヘッドレスアーキテクチャが採用されるEコマースプラットフォームは、注文や顧客データ、商品データ、決済、売上処理などを行うバックエンドシステムと、顧客が閲覧や操作を行うフロントエンドが完全に切りされているものになります。ここでいうフロントエンドは従来ではPCやスマートフォンが中心で主に画面上での閲覧や操作に留まりますが、ヘッドレスアーキテクチャの場合、必ずしもそれに留まりません。
メタバース上ではVRゴーグルなどを用いた場合、ボタン操作や画面操作よりも、ジェスチャーや音声などの方が操作性が良いと考えられます。
このような場合、ヘッドレスアーキテクチャが採用されておらず、PCやスマートフォンでの画面上での閲覧操作が前提となっているプラットフォームでは、どう足掻いても実現ができないことになります。

Magentoは2018年よりフロントエンドとバックエンドシステムが完全に切り離された環境を実現しており、メタバース上でのEコマース環境が実現できる条件を既に備えています。

2. 決済手段の柔軟性

Shopifyや各種ASP、クラウド型のEコマースプラットフォームでは、決済方法の選択肢が限られているケースが多くあります。
メタバースはブロックチェーンで価値やセキュリティが保証された暗号資産での取引が大前提となるわけですが、決済手段の選択肢がないプラットフォームでは当然メタバースEコマースの実現は不可能です。
暗号資産のウォレットがこれまた大変便利でトランザクションも早く、NFTの購入やDefiなどで利用された方はよく知っていると思いますが、せっかくのメタバースにおいて今更クレジットカードなどの決済を用いることはあり得ない、また心配極まりないと思います。

Magentoの場合、オープンソースであることから決済手段の制約など一切なく、既にビットコインを用いた決済プロバイダーとの連携も可能ですし、暗号資産のウォレットで決済するモジュールを開発すれば、メタバース上のEコマース店舗にて、ウォレットから決済することも可能です。

3. 膨大な商品データを管理する能力

メタバースはデジタル空間ですので、実質的に無限のデータ、つまりEコマースで言えば商品の取り扱いが可能です。
たとえば百貨店の場合、お客さまが立ち寄る店舗空間とバックヤード以上の在庫を保管できませんが、その制約が取り払われます。
しかも選ぶという行為においてはどれだけ商品が多くても困らない仕組みも実現可能なのですから、数百万点でも数千万点でも商品として掲載できるわけです。
その時、商品点数の増加によって処理速度が低下するようなプラットフォームでは当然メタバースEコマース実現の大きな障壁になるのですが、Magentoの場合は数百万どころか数千万の商品SKU登録でも劣化しない、また当社実績でも1,200万の顧客ユーザーを登録してもログインの速度が低下しないなど、膨大なデータを即座に処理する仕組みが備わっています。

たまにMagentoは遅い、商品データの増加によって速度劣化するという記事を見かけますが、完全な間違いです。
Magentoはきちんと構築すればあらゆるプラットフォームの中で最も高速処理することが可能で、現状メタバースEコマースを実現可能な処理速度をその備えているのもMagentoしか実在していません。

まとめ

これまで説明してきたように、メタバースEコマースという環境は確実にやってきます。
しかし今利用している、またはこれから利用しようとしているEコマースプラットフォームの大半はメタバースEコマースを実現できず、唯一Magentoだけが実現可能です。
せっかくEコマース環境をリプレースしたのに、周りがメタバースになったらまたリプレースしなければいけないという話になります。
スマートフォンの普及によりレスポンシブの環境を余儀なくされたなどという経験も多く聞きますが、そのレベルとは次元の違う大きな変化が迫っています。

このほかにもメタバースに留まらず、IoTが活用されたBtoBの自動発注システムなど、さまざまな場面においてEコマースの在り方が変化することも確実ですが、今利用しているまたはこれから利用するプラットフォームが対応できるのか、今後どのように時代の変化に合わせて先駆けていくのか、追いかけるのか、という戦略も見据え、Eコマースとのプラットフォームと向き合っていただければと思います。

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