ECサイトもそうですが、IT全般的に建築業界と似ているところが多くあります。その中で、MagentoでECサイトを作るとはどうゆうことかを、家を買う、ということに例えて説明したいと思います。
賃貸マンション・分譲マンション・戸建て
ECサイトを用意するにあたって、モールまたはマーケットプレイス、ASP型またはクラウド型のサービス、そしてサーバーにインストールするタイプのECサイトを用意するケースに大別されると思います。この３つを住宅を例にすると、
- 賃貸マンション ⇛ モールまたはマーケットプレイス
- 分譲マンション ⇛ ASPまたはクラウド
- 戸建て住宅 ⇛ Magento等、サーバーにインストールするタイプ
と置き換えられると思います。
それではこの３つの特徴を詳しく説明します。
賃貸マンション ⇛ モールまたはマーケットプレイス
賃貸ですから当然家賃が発生します。モールまたはマーケットプレイスも家賃が発生します。
それから住所はマンションですので同じマンションに住んでいる居住者の自由書はマンション名までは同じものになり、部屋番号だけが変わりますね。
つまり、
- 住所 = ドメイン
- 部屋番号 = アカウントまたはサブディレクトリ
という形で他の利用者と別れると考えることが出来ます。
また賃貸ですから、家具などは自分で持ち込んだものを使用できるとしても、それ以外のカスタマイズは出来ず最もカスタマイズ性が低い反面、骨組みは出来上がっているわけなのでスタート障壁は低いという選択が、モールまたはマーケットプレイスとなります。
家という資産の購入を全くしていない訳ですから、当然最も家賃が高くもなります。
分譲マンション ⇛ ASPまたはクラウド
分譲マンションは部屋の中に関しては自由が効きます。壁材や床などを変えることも出来ますね。ASPまたはクラウド型のECサイトは、マンションの骨組みに当たるサーバー部分は他の居住者と共有になるという意味で、分譲住宅のマンションと共通しています。
つまりカスタマイズできるのは部屋の中でという意味でカスタマイズ出来る幅が限られ、共有部分は管理組合（ECでいえばASPのプロバイダー）の管理になり、自分たちの都合だけでは変えることが出来ないという制約があります。
しかし家という資産の購入に関し、共有部分を他の居住者とシェアしているわけですので、ランニングコストは管理費等だけになるため、モール・マーケットプレイスに比べ割安になります。
ドメイン(=住所)はサイトごとに自由に割り振ることが出来るため、その意味においてだけは少し戸建住宅に近いところが、ASPまたはクラウド型のECサイトの特徴です。
戸建て住宅 ⇛ Magento等、サーバーにインストールするタイプ
戸建て住宅の中でもとりわけ注文住宅は、確保した土地に対して何から何まで自分たちの好きなように組み立てて行くことが出来ます。そういった意味ではフルスクラッチ開発でECのシステムを構築するほうが本来の意味で近いのかもしれませんが、ECサイトを実現するためのMagentoなどのサーバーインストール型ソフトウェアには必ず商品を表示でき、カートがあり、顧客情報DBがあり、といった機能はあるわけですのでこれを使わすスクラッチ開発することはまず考えられません。（極端に言えば木造建築の材料となる木まで育てるようなことはしませんよね、的な・・・）
そしてMagento等似通ったECサイトを構築するためのサーバーインストール型のソフトウェアは沢山ありますが、その中でMagentoは際立った特徴があり、それは他のソフトに比べての拡張性がぶっちぎり高いということにあると思います。
ベースとなるMagentoのようなECサイトを構築するソフトウェアもやはり人気のあるなしがありますが、Magentoは世界No.1人気なので、Magento本体そのものの機能も大変多く、優れていますが、Magentoに対して、更にこだわりの機能を追加、または変更するためのエクステンションと呼ばれるプログラムが何千種類も存在している為、こだわり箇所は開発しなくても、既製品で優秀な機能を提供する拡張をエクステンションを用いて簡単に実現できるため、注文住宅のようにフルオーダーするにしても、設計・構築にかかる費用と時間が大幅にカットすることが出来ますので、建売住宅の購入価格で注文住宅を購入できるのがMagentoと考えることが出来ます。
モール・マーケットプレイスやASPまたはクラウド型のECサイトは、そのサービス利用料金にサーバ費用（土地代）も含まれていますが、サーバーにインストール型のECサイトはサーバー費用を負担することになります。しかしそのサーバーは購入せずともレンタルやクラウドで必要なものだけを用意すればいいだけなので、ランニングコストは最安です。
ASPやクラウドは、レンタルサーバ代+サービス利用料金が毎月発生し、これに対しサーバーインストール型はレンタルサーバ代だけで済む、ということですね。
モール・マーケットプレイス型の内訳は、レンタルサーバ代+サービス利用料金が毎月発生+販売手数料となります。
注文住宅のようなフルオーダーECサイトを作るなたMagentoに限る
以上のような理由から、注文住宅のようなフルオーダーのECサイトを作りたいのであれば、数あるサーバーインストール型のECサイト構築ソフトウェアの中でも、現在考えられる最適な選択がMagentoを採用することになります。
注文住宅を作るにしても、例えばキッチンのシンクの深さ、材質、排水口の位置や素材などまでは設計しないですよね。通常既製品のシンクを選んで職人に取り付けてもらいます。
何が言いたいかというと、その既製品のシンクの種類が世界で最も豊富なのがMagentoということです。
Magento以外では選択肢が少ないか、下手すれば存在しないため、これがシンクの例に置き換え、存在しない事を想定すると、金属加工する工場まで行って綿密な打ち合わせをし、シンクもカスタムオーダーしなければならず、費用と時間がとにかくかかって大変です。
この単位で打ち合わせなどしていてはいくら時間があっても足りませんから、取りまとめる業者(=一次請けの建築会社）がそれを代行して利益も取ります。もちろんその費用は全て発注の負担にもなりますから、かかる費用はどまでも膨れ上がっていきますよね。
大変なのはこれだけではありません。
そのシンクが壊れたときに同じシンクを使いたい場合、設計書は残っていれば設計工程は飛ばせるとは言え、また高額な費用を払い、シンクが完成するまでキッチンが使えない不便な状態で過ごさなければいけませんから、代替の効く既製品のほうがいいに決まっています。
このため限りなくフルオーダーに近いけれども、数多くある選択肢から選んでECサイトを構築できるセミオーダー形式のMagentoを選択してECサイトを構築することが、フルオーダーでのECサイト（注文住宅方式）を構築する場合において、世界共通で最も優れた選択になるのです。
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