Digital-Free代表の柴田と申します。
Magentoという海外製のパッケージソフトウェアを専門的に取り扱っており、その上で考察した海外と日本のITベンダー間の違いについて述べたいと思います。

日本のIT事情というのかもしれませんが、非常に無駄にソフトウェアを開発したがることをご存知でしょうか。
その理由は、

  1. すでにパッケージがあることを知らない
  2. 開発系の人材ばかり抱え込んでしまっており、この社員を食わせなければいけない
  3. パッケージがあっても他者のソースコードを流用することを嫌う

実はせいぜいこの程度の理由で、つまり、ITベンダー側の都合のみで開発せざるを得ないという状況なのです。

一方海外ではどうでしょうか。欧米圏やオセアニア、インドなどでは圧倒的にソフトウェア開発する量が少なくなっています。
これも理由は簡単ですが、英語情報に対しての抵抗がないためであり、その結果、

  1. お客様の要件に見合ったパッケージがあるかを英語情報からすぐに見つけ出すことが出来る
  2. 自分たちが得意なパッケージを明確に定義して、より専門性の高いソリューションを提供可能になる
  3. 有償のソフトウェアの販売マーケットが英語が可能な地域全てになるため、商圏が広く、ニッチなニーズに対するアドオンなどを制作しても、開発費用の回収がしやすい

ざっと挙げたけでも以上のような状況なのです。

日本は今では小学校から中学まで義務教育の中で英語を勉強していますが、それで英語に抵抗がなくなるような教育は文科省が行っていません。(わざとではないかと私は思っていますが・・・)
更に高校、大学と進んでもやはり英語は話せるようにはなりませんし、読み書きも何とかGoogle翻訳を使ったり、辞書を見ながら出来るといったレベルが関の山かと思います。

つまるところ、英語ができない日本人が何とかITに絡めて仕事をしようとした結果、プログラム言語仕様やその周辺のフレームワーク程度の知識だけを学び、豊富なITに関する情報に英語情報にほとんど触れることがないスタッフが提供するサービスが現状なのです。

私は東南アジア地域によく足を運ぶことがありますが、東南アジアでは大学を出ていればまず英語は話せます。
フィリピンなんかはその代表例で、現地の言葉はタガログ語ですが、学校で英語を学びあのレベルに達するのです。
その結果フィリピンは英語ができるがために世界各国で出稼ぎするということが可能で、英語を強化するという国策が見事にあたっている例ではないかと考えます。

しかし今すぐ日本人に英語を、と思ったところで、私の考えではありますが、赤ん坊が何とか言葉を話し出すのは2年であり、脳は人間の体の中でも数少ない老化しない組織と言う考え方にも基づけば、2年間英語漬けになり始めてある程度使える英語になるという、非常に時間もかかれば、またその環境を作ることも難しい状況なのも事実です。

英語圏通しであれば、例えばアメリカでは、戦略的な部門の仕事をアメリカ人に任せ、開発などの制作的な仕事に関しては同じ英語を解するインドに委託してしまうといったことが当たり前です。
(その結果アメリカ国内において、Web制作やソフトウェア開発ほど儲からないビジネスもないようですね。)

しかしそれは文化の違い以前に言葉が通じないため多くの日本には真似できません。

それだけITを活用することに不利な条件が、日本のITベンダーにありがちな、というよりも全てに当てはまると言っても過言ではありません。(国内の某IT大手企業のTOEIC平均点が300点だった台という事実もあります。)ユーザー企業のメリットなど無視した自分都合の何でもかんでもスクラッチ開発という自体を招いているということを、ユーザー企業様は知らなくてはいけないのです。
海外でITに携わる人達はその殆どが英語堪能です。
しかし日本のIT関係者で英語がデキる人というのは、いわゆる、日本人の中で英語がデキる人の割合と何ら変わらないという特徴があります。
IT関連の企業も、社員に対して特に英語をを身につけさせようとも考えていません。

つまり日本のIT関連企業はこのままでは永久に取り残されることが決まっているということと同じなのです。

ソフトウェア開発をIT企業に委託すると次のようなリスクが有ります。

  1. 見積もりが不明瞭。そして金額が高い。
  2. 納期に間に合わない。または間に合わせで作ってくるため品質が低い。
  3. 出来上がりの完成イメージが掴めず、出来たと言われてもほんとうにこれがたのだものなのかと目を疑うくらいイメージがずれている。
  4. 途中での修正を依頼すれば追加費用がかかる
  5. アップデートやら保守費用やらすべての費用を負担しなければならない。
  6. その他言いたいことが山程ありませんか???

海外では、もしかするとこの開発は全く必要なく、驚くほど安価でまたすでに完成しているがために短納期で仕上げることが出来たのかもしれませんが、日本のITベンダーもそもそもその情報を持っていないので、それは教えたくても絶対に教えてくれない(教えるための情報源、つまり英語情報にアクセス出来ないため)ことなのです。

一方、英語ベースでパッケージを用いた場合は、

  1. 完成品を多数に販売するため開発や販売経費が分散され、結果的に安価になる。
  2. 多数の同じ希望を持ったユーザーが利用することでバグも多くの目から指摘され潰されているため安定した品質。
  3. セキュリティアップデートや機能アップデートは、ITベンダー側の責任範疇になるため追加費用が発生しない。(サブスクリプションとなるケースは有ります。)
  4. 完成品を買うだけなので、デモなどを触って欲しければ買えばいいという、出来上がりイメージを持つことが出来るため失敗がありえない。
  5. 完成品なので開発にかかる時間とリスクがない。当然納期遅延もない。(要は頼んだものを買うというだけの処理なわけです。)

どうでしょうか。これを日本のITベンダーは一切提供してくれない(できない)のです。

弊社はここに疑問を感じ、作らないでシステムを使っていこうというコンセプトを元に、安く安定し、スピード感あるビジネスの追求を支援差し上げたく、今はMagentoというECパッケージをとリア使わせていただいておりますが、今後もみなさまのビジネスを支援して海外流のシステム開発のメリットを享受しながらも、それでいて日本語さえできればいいというところまで敷居を下げて、皆様のビジネスを支援して行けるようにして行きたいと考えています。

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