MagentoでSEO対策自動化の概要
通常SEO対策は人力で行われるため、多岐にわたる対策すべてを適用するには膨大なコストと時間を要することになります。単価の高い商品を取り扱うECサイトや、少数の商品だけで構成するECサイトであれば、商品一つ一つのページそれぞれに可能な限りの対策を施すことは可能かもしれませんが、単価が安い、商品のSKUが数百以上となってくると、ある程度の対策を行うところまでにして置かなければ、SEO対策のために弄した時間と費用をペイすることが困難になります。
しかしその対策すべきそれぞれの事項は、予めECプラットフォームの方で実装されていれば、その修正作業を全ページに対して行うことが不要となったり、メタタイトルやメタディスクリプション、はては商品説明などもテンプレート化することで人力での作業を大幅に削減しつつ、これまで対応しきれていなかった対策事項にまで及びSEO対策を実現も可能になります。これがMagentoでSEO自動化の本質に当たります。
ECサイトを運営するにあたってSEO対策は今でも不可欠です。WEB制作会社様はこれを理解しているためコーディングの品質にもこだわり、コンテンツの構造を理解し、使うべきタグの選別などを行っています。
またSEO会社様はまだ対策されていない事項に対する対応の適用や、日々Googleを始めとした検索エンジンの動向を把握し、最新の動向に見合った形での対策の適用を実施されています。
ここでいうSEOは、外部対策と内部対策のうち、内部対策についての徹底的な強化に対するアプローチになります。
実際内部SEO対策を片っ端から適応しようとすると、相当数の実施すべき事項が挙げられることになり、従来のようにSEO対策を外部業者様に委託しても、そのすべてを人力で適用するにはかなりのコストが必要な状況になっていることも事実です。
設定をOnにするだけで有効となるSEO対策
いとも簡単に設定をOnにするだけで対策が可能な内容についてご紹介します。
URLに対するアプローチ
- インデックス不要なページに対するRobotsメタヘッダの自動生成
- 属性による商品絞り込みを行ったURLをSEOフレンドリーなURLに変更(例: “
http://example.com/laptops.html?brand=76"
を、"http://example.com/laptops/sony.html"に変更)
- テンプレートによる商品ページのSEOフレンドリーなURLを自動生成(テンプレートの例: “
[product_name]-[product_sku]”)
http://example.com/tag/laptop"、レビューコメントのURL"http://example.com/sony-laptop/reviews/best-choice/23"
)

メタヘッダに対するアプローチ
- Canonical URLのタグを自動付与
- 複数Webサイト運営時のクロスドメインURLの対応(参照: https://support.google.com/webmasters/answer/1716747?hl=en)
- 複数サイト運営時の店舗ごとのURLに対するCanonical URLタグを自動付与
- “NOINDEX, NOFOLLOW”, “INDEX, NOFOLLOW”, “NOINDEX, FOLLOW”のメタヘッダーをインデックス不要なページに対して自動付与
- ページャに対する「前へ」、「次へ」を正確にロボットに対し通知し重複を排除
- ページャによって表示されたページに対し、メタタイトルを自動付与(例: “p=1″のメタタイトルを”Page 1″に変更)

サイトマップに対するアプローチ
- 通常カテゴリのみの自動生成となるサイトマップに対し、カテゴリ、商品、CMSにより作成された静的ページも含むサイトマップを自動生成
- サイトマップへのリンク追加又は非表示
- デフォルトのサイトマップのURLを変更(例: “
http://example.com/catalog/seo_sitemap/category/"を
”http://example.com/sitemap/"に変更 - 元々がカテゴリのみのサイトマップであるため
) - サイトマップでの表示件数を制御し、ページャにて表示を整理



GoogleのXMLサイトマップに対するアプローチ
- Canonical URLを用いたXMSサイトマップを自動生成
- 商品画像をXMLサイトマップに自動で掲載
- Magentoが生成した画像をSEOフレンドリに自動変換し、XMLサイトマップに自動で掲載
- 設定したサイズに画像をリサイズし、XMLサイトマップに自動で掲載
- 商品につけられたタグの
- 商品につけられたタグのURLをXMLサイトマップに自動掲載(キーワードとしてタグはGoogleの検索エンジンに対して非常に有効)
- サイトマップを件数やサイズで分割(GoogleのXMLサイトマップは、1ページあたり50,000URLを事上限としている)
- XMLサイトマップに対し掲載する/しないの管理
その他のアプローチ
- 商品画像のALT属性を作成したテンプレートに従い自動生成(例: [product_name] [product_brand])
- Googleの構造化データ(リッチスニペット)のタグの自動生成とOpen Graphの対応(CTR値30%アップ)
- 予め登録したキーワードが商品説明等の本文中に出現した場合、内部リンク(商品ページ、カテゴリページ、CMSで作成した静的ページ間)および外部リンクを自動で生成
- robots.txtファイルの編集を管理画面から実施可能
テンプレートでコンテンツを自動生成
商品ページ、カテゴリページ、検索結果のページにおけるタイトルや本文、メタ情報に対し、予め変数を用いたテンプレートを作成しておけば、自動でコンテンツを生成してくれます。
テンプレートで利用可能な変数
商品ページの場合
- 商品名
- 価格
- 色やサイズ、素材などの商品属性
- カテゴリ名
- カテゴリの説明文
- カテゴリのURL
- 親カテゴリ名
- 親カテゴリのURL
- 店舗名
- 店舗のURL
- 店舗の住所
- 店舗の電話番号
- 店舗のメールアドレス
カテゴリまたは商品検索結果のページの場合
- カテゴリ名
- カテゴリの説明文
- カテゴリのURL
- 親カテゴリ名
- 親カテゴリのURL
- 商品属性の絞り込み機能で使用した項目名
- 商品属性の絞り込み機能で選択した内容
- 店舗名
- 店舗のURL
- 店舗の住所
- 店舗の電話番号
- 店舗のメールアドレス
テンプレートが利用可能な対象
- メタタイトル
- メタデスクリプション
- メタキーワード
- H1タイトル
- ページ下部
- 商品説明文
実装例
- メタタイトル
- テンプレート: [商品名] [価格]円 | 只今セール実施中!! [店舗名]
表示結果: レディースワンピース 9,800円 | 只今セール実施中!! AAAオンラインストア
- メタディスクリプション
- テンプレート: これからの季節におすすめな[product_material]でできた[product_title]。価格:[product_price]。[store_name]がお届けします。
表示結果: これからの季節におすすめな100%コットンでできたレディースワンピース。価格:9.800円。AAAオンラインストアがお届けします。

このようにテンプレートを設定しておけば、特に単価が安くSKUが多いため一つひとつの商品に丁寧にメタディスクリプションや商品説明文を作成していられないような状況に置いて、絶大な効果を発揮します。
商品説明やメタディスクリプションなどは、商品カテゴリごとにテンプレートを用意しておくと、さらにあたかもテンプレートを使用しているとは思えないようなきれいな文章の作成も可能になってきます。
MagentoでSEO対策自動化のまとめ
このように非常に多岐にわたるSEO対策アプローチを、設定するだけ、ないしはテンプレートを用意するだけで適用可能です。これだけのSEO対策を機械的に完璧に実施することができるので、たとえすでにSEO会社様に委託をされていたとしてもまだ実現されていないSEO対策まで適用できてしまうという可能性も充分あることがおわかりいただけたと思います。
Google検索において適用前には10ページ目移行の表示だったページが、適用後は1ページ目、2ページ目に出てくるようになったということが実際にも発生し当然ながらアクセスアップの結果につながっています。
またECサイトを運営するにあたって商品ページの作成は大変に苦労を要する作業になりますが、その作業を大幅に縮小することも可能です。
MagentoでSEO対策自動化に関するお問い合わせ
Magentoに対するSEO対策自動化は、Magento1.x、Magento2.xのいずれでも実現が可能です。ご導入に関するご相談等は以下よりお問い合わせください。